生涯、真の父母様に侍り、天の摂理とみ旨のために歩まれた神山威先生が、2016年12月12日に聖和されました。「毎日わずかな時間でもいいので、み言を訓読してください」という先生の遺志を受け継ぎ、これまで通りみ言を配信してまいります。
モーセとイエス様が直面した苦難と試練
強く雄々しくあって、失った福地を回復しよう
『文鮮明先生み言選集第二巻』
神様のみ旨を掲げて歩んでいく人は、まず見えないサタンとの闘いがあり、次に見えるサタンとの闘いがあります。
それでは、神様のみ旨を掲げて歩んでいたモーセは、いかなる心をもっていたのでしょうか。彼も神様のみ旨を掲げるために怨讐と闘うことができる心、そして荒野に出ては、アマレク族と戦うことができる心、飢えと闘うことができる心、死を覚悟して堂々と出ていく勇気がありました。
モーセは、パロ宮中生活40年、ミデヤン荒野40年、合計80年間をサタンと闘い、自分自身と闘い、飢えと闘いました。そういう闘いに勝利したとき、神様はモーセを召命されたのです。
このような道を行った者はモーセだけではありません。イエス様もそのような道を行かれたのです。そのため、イエス様御自身においても、サタンとの対決を象徴するサタンの試練がありました。まず自分自身を克服するために、自分自身を一つの供え物にして飢えと闘った40日の断食期間がありました。その次には物質の条件を越えるために、「石をパンにかえよ」という試練がありました。
なぜイエス様がこういう過程を経なければならないかというと、人間が堕落したことにより神様を失い、息子、娘の威信を失い、万物を失ったために、これらを再び捜し出すための条件が必要だったからです。
そのため、今日聖徒たちが歩む路程にも、個人や民族、国家、世界を問わず、悪の世界を代表するサタンからの試練があります。また、神様の息子、娘の栄光ではなく、十字架の路程が残っています。その次には万物を失ったために、飢えの苦難を経なければならないのです。
エジプトにあったイスラエル民族は、モーセのような心であったので団結してサタン的な試練を撃退しましたが、彼らがイスラエル民族を代表する立場で荒野に出てアマレク族と戦う際には、飢えにも直面するようになりモーセを恨むようになりました。
彼らがモーセを恨むようになったその原因とは、どこにあったのでしょうか。何ゆえに恨むようになったのでしょうか。彼らが荒野で生まれ、そこにとどまりながら神様のみ旨に対していたなら、モーセを恨まなかったでしょう。しかし400年間エジプトで生活してきたその習慣、彼らの生活的な環境が荒野で引っ掛かるようになったのです。今日皆さんは、これを肝に銘じなければならないのです。
別の言い方をすれば、モーセを信じて出発したイスラエル民族であったのに、彼らは出発する前の生活環境に対する未練を捨てることができず、滅びるようになったのです。また、それがモーセの進む道を破壊してしまい、モーセとイスラエル民族を分離してしまったのです。
ですから、今日世界カナン復帰の全体的な理念を掲げて歩む選民、すなわち世界的なイスラエルを代表する全世界のキリスト教徒たちは、第一イスラエル民族が経た苦役時代のような時代に直面したとしても、神様の選民らしく志操を立てなければなりません。同時に彼らは、民族に代わって一人で現れた指導者の立場をくみ取ることができずに、40年荒野時代において飢えに直面し、すべてを恨み不信して滅びたイスラエル民族の二の舞いを演じてはならないのです。
イエス様の前途を台無しにしたのは誰だったのでしょうか。それは、神様のみ旨に代わり、歴史性の代わりに、全体の価値の代わりに選ばれた民族でした。彼らは、神様のみ旨を成し遂げるための生活をしなければならず、そこに信仰の基準を立てなければならなかったのに、そのようにできませんでした。すなわち、モーセのみ旨を担うべきイスラエル民族が、彼を荒野で倒れさせたのと同じように、イエス様のみ旨を担うべきイスラエル民族が、イエス様を信じず、十字架にかけて殺してしまったのです。
ですから、モーセのみ旨をヨシュアとカレブが引き継いで、二世たちを連れてカナンに入っていったように、今や第二のヨシュアとカレブがイエス様のみ旨を引き継いで、第二の使徒たちを連れて世界的なカナンの福地に入り、地上天国を建設しなければなりません。これが、イエス様の望みであり、再臨理想なのです。
そのため、今日み旨のために召命され選ばれた私たちは、このような歴史的な事実に対する摂理的な意義を知って、民族的な犯罪を再び犯してはならないのです。イスラエル民族が歩んだ犯罪の行路を、再び歩んでいく皆さんになってはならないというのです。
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