今日の訓読のみ言友の会

生涯、真の父母様に侍り、天の摂理とみ旨のために歩まれた神山威先生が、2016年12月12日に聖和されました。「毎日わずかな時間でもいいので、み言を訓読してください」という先生の遺志を受け継ぎ、これまで通りみ言を配信してまいります。

囚人たちの感化と自発的護衛(7月21日)

July.21.2015 今日の訓読のみ言    
囚人たちの感化と自発的護衛
1985・1・1、ニューヨーク、世界宣教本部、ダンベリーの正月連休時
お父様ご自身が語られたダンベリー刑務所での証し No.2

  私が監獄に入る時は、命を覚悟しました。しかし私を殺したら神様が大変なことになるので、そこに行くや否や、天が配置した人々がいたのです。そのような不思議な内容がたくさんあります。夜になって私が寝る時には、私を守ってくれる人がいるのです。十二時から四時まで番をして寝ないのです。それは人がしていることではありません。 

 

 二人の人が私に従いました。右側の強盗と左側の強盗がいたのです。そして、ある人が右側の強盗になりました。イングランドから迫害された民族の代表者です。その人が右側の強盗の立場で先生を守ってきました。

 

 それで、三カ月が過ぎると近くにいる人々がみな私を尊敬し始めました。半年が過ぎると環境はますます変わっていきました。一年が過ぎて刑務所から出てくる時は、寂しがる人がとてもたくさんいたのです。敬礼式には、二人しか参加できないようにしました。多くの人を切り捨てました。「敬礼式に参加させてください」と何度も頼んできた人がいたのですが、彼が出所する前の週に一度参加させてあげてから送り出しました。

 

 私が監獄に入っている時、アメリカの収容者は五十万人を超えていました。そして、そのすべての収容者が、「レバレンド・ムーンが自分と同じ所にいる」と自慢して自分の家に連絡したというのです。(笑われる)電話が道のわきにあるのですが、私がそこを通りかかるのを見ると、電話をしている人が「今、うちの妻に電話しているのですが、少しあいさつをしてくれませんか」と言ってきて、何度かあいさつもしました。(笑われる)

 

 なぜ彼らは、そのようなことをするのでしょうか。大概の妻たちは、男性が監獄に入っていくとみな逃げてしまいます。家庭を破綻させて逃げる人がたくさんいるのです。自分の夫が罪を犯して刑務所に入れば自分の体面が立たなくなる、ということでそうするのです。刑務所に入ることがそのように悪いことだとばかり思っていたのです。ところが、レバレンド・ムーン一人を中心として、家庭に慰労の雰囲気をつくることができるようになったのです。一つの宣伝材料として私を使っているのです。そこにいる人々の年齢の比率を見れば、30歳前後の人がたくさんいます。その次の世代になると徐々に減っていきます。

 

 私は麻薬を禁止していますが、花柳界(かりゅうかい)のこともよく知っています。おもしろいのは、そのようなところの代表者が監獄に入ってきたのですが、大麻を吸い、麻薬を飲む人々が私の前ではみな恐れを抱かないのです。そのような行動をしても報告しないので、私を誰よりも信じるのです。彼らは「出所すれば吸いません」と言ったり、「先生も知っているように、ここは自由のない世界ですから、これでも吸うことによって慰めを受けているのです。ですから、仕方がありません」と言ったりして吸うのです。

 

 そして、多くの若者が自分の問題を尋ねてくれば、私が話をしてあげます。「これこれの難しい問題をどのようにして解決すればいいか」と聞いてくれば「このように解決すれば良い」と答えてあげるのです。このようにしていたら、うわさが立って、難しいことがあればすべて私に尋ねてきました。

 

 そこに一番の問題の男がいました。麻薬をよく吸い、よくもめごとを起こす人だったのですが、私が食堂にいると暇さえあれば隣に座り、私に何か尋ねてくるのです。それで、ひと言ふた言答えてあげていたところ、この人がレバレンド・ムーンのファンになりました。それで、その人にハーフ(半分)・ムーンではなくてクォーター(四分の一)・ムーンという名前がつきました。それが彼のニックネームになりました。レバレンド・ムーン、ハーフ・ムーン、クォーター・ムーン。その世界も人間が暮らす世界なので、人間味をもって生きればおもしろいのです。

 

 また、刑務所なのに、私の姿が「見えない」と言って、そこを一周、二周回って訪ねてくる者たちがいるのです。「どうやってここまで訪ねてきたのか」と聞くと、そこ(刑務所)は一日置きに仕事をするようになっているのですが、「きょうは休みの日なので先生がどこにいらっしゃるのだろうかと思って探してみたのです。しかし、見つけられないので、何周か回って訪ねてきました」という話をするのです。

 

 私にはやってみなかったことがありません。韓国はもちろん、日本からアメリカにおいてまで監獄を経た人です。なぜでしょうか。涙の谷間で泣く人が涙を流さずに笑いながら悔い改めることができる道を探し、自然屈服させようとして「ため」に生きていたら、そのような生活を経るようになったのです。その監獄には280ほどの囚人がいました。入所して6カ月くらいになると、差し入れがあれば最も良いものを私の所に持ってくるのです。私の差し入れも積まれているというのに、その白人たちが持ってきて「私の心が落ち着きません。食べられません。のどを通りません。それで、最も良いものを差し上げたくて持ってきました」と言うのです。

 

 私が彼らと何の関係がありますか。それなのに、みな来て「私はあす出所することになりました。あなたの喜ぶ顔を見れば、私の心も楽になります」と言うのです。「私がここの門を出ていく時、あなたの笑う姿を見て、あなたの『祝福あれ』という言葉を聞けば、私の心が楽になるような気がしてこのように訪ねてきました」と言うのです。そのように、その監獄がすべて春の季節のようになりました。

 

 先生が監房にいたとしても、彼らは我知らず先生を尊敬し、先生の愛に絡(から)まってくるのです。そうこうするうちに先生が出所する時になり、先生が出ていくということで問題になりそうになったので、カバーという者が先生を前もって六時に出監させました。先生の出監する時間は本来八時だったのです。しかし、八時になれば、門から頭を突き出すなり何なりして、とにかく出てきて先生を見送ることが分かりきっていたのです。それで、先生を前もってこっそり外に移したのです。

 

 私が出ていったあとに、それを知って騒ぎが起きました。抗議が起きたのです。「全く、どうしてそのようなひどいことをするのか」と言うのです。通りすがりのお客さんだと思っていたアジアの一人の人が、白人社会における残虐で凶悪な社会に入っていき、一年という期間で彼らと涙の交流をなしたのです。今でも彼らは私を訪ねてきますが、私は「来てはならない」と言います。刑務所を出てきてからは、私に会うことができないようになっているのです。


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