今日の訓読のみ言友の会

生涯、真の父母様に侍り、天の摂理とみ旨のために歩まれた神山威先生が、2016年12月12日に聖和されました。「毎日わずかな時間でもいいので、み言を訓読してください」という先生の遺志を受け継ぎ、これまで通りみ言を配信してまいります。

愛は与えて忘れなさい(10月10日)

Oct.10.2021今日の訓読のみ言

愛は与えて忘れなさい

自叙伝 P.217

 

 家庭は、神が創造した最高の組織です。また、人類が互いに愛し、平和に暮らすことを学ぶ愛の学校であり、世の中に平和の王宮を建てるための訓練道場です。為に生きる夫と為に生きる妻として、そして永遠の愛の道を行くための夫婦として、その責任を学ぶところです家庭は世界平和のためのべースキャンプなので、息子・娘が「お父さんとお母さんが喧嘩する姿を、生涯一度も見たことがない」と言うようにならなければなりませ

 

 人生を歩んでいけば、ありとあらゆることをすべて経験するようになるものです。いくら仲の良い夫婦でも、一緒に暮らしていれば、互いに小言も言い、怒鳴ることもありますが、子供たちが入ってきたら、ぴたっと止めなければなりません。いくら腹の立つことがあっても、子供たちに接するときだけは、穏やかにしなければなりません。子供たちが、「わが家はとても和気(あい)(あい)としていて、お父さんとお母さんは本当に仲が良い」と思って育つようにしなければならないのです。

 

 父母は、子供たちにとって第二の神様です。「神様が好きか?お父さんとお母さんが好きか?」と尋ねて、「お父さんとお母さんが好きです」と答えたら、それはすなわち「神様も好きだ」という意味です。教育の最も大事な部分を担っているのが家庭です。幸福も平和も、家庭の外にはありません。家庭こそが天国です。いくら莫大なお金と名誉を持ち、世界をすべて手に入れたとしても、健全な家庭を築くことができなければ、その人は不幸です。家庭は天国の出発点だからです。夫婦が真実の愛で結ばれ、理想的な家庭が築かれたら、宇宙と直接連結されます

 

 愛の本質とは何でしょうか。愛の本質とは、人に何かをしてもらおうとする思いを捨てて、人のために、全ために先に与えて、為に生きることです。与えても、与えたという事実そのものを忘れてしまい、絶えず与えるのが愛です。それは、喜んで与える愛です。母親が子供を胸に抱いてお乳を与えるときに感じる喜びの心情がまさにそれです。

 父母は、愛する子供のために骨身を削って苦労しながらも、疲れを知りません。それくらい子供を愛するからです。本当の愛は神様から始まり、また愛は父母から来るのです。ですから、父母が「おまえたちが互いに喜ぶのは、父母の恩徳によるものだ」と言えば、子供たちは「お父さんとお母さんが私をこのように育て、このような伴侶と出会わせてくれなければ、大変なことになるところでした」と答えなければならないのです。

 

 家庭は愛の包みだと言うこともできます。天国に行ってその包みをほどいてみれば、その中から良いお父さんとお母さんが飛び出してきます。美しい子供たちが飛び出してきます。慈愛に満ちたお祖父さんとお祖母さんが飛び出してきます。一人一人が愛の包みに包まれている所が家庭です。家庭は神の理想が実現する空間であり、神がなさることの完成した姿を見ることのできる場所です。神の御旨は、愛が実現する世界をつくることであり、家庭は神の愛が満ちあふれた所です

 

 家族とは、言葉にしただけで自然と口元から笑みがこぼれる存在です。家庭には、 心から私のためにしてくれる真の愛が満ちあふれているからです。真の愛は、愛を与え、そして愛を与えたことさえ忘れてしまうものです。父母が子供のために生きる愛、  祖父母が孫に与える愛が真の愛です。国のために命を捧げることもまた、真の愛です

 

 家和して万事成る」という言葉を覚えておくべきです。家庭が平和であれば、すべてのことがうまくいくという意味です。平和な家庭は天国の基礎であり、家庭の原動力は愛です。家庭を愛するように宇宙を愛すれば、どこへ行っても歓迎されるようになります。神様は、宇宙全体の父母として 愛の真ん中にいらっしゃるのです。したがって、愛にあふれた家庭は、神様にまで一潟千里で通じるようになります。家庭が愛によって完成してこそ宇宙が完成するのです

 

 家庭というのは、人類愛を学び教える学校です。父母の温かい愛を受けて育った子供は、外に出ていけば、家で学んだとおりに、困っている人を愛の心で助けるでしょう。また、兄弟姉妹の間で情け深い愛を分かち合って育った子供は、社会に出て隣人と厚い情を分かち合って生きていくでしょう。愛で養育された人は、世の中のどんな人でも家族のように思うものです。自分の家族のように思って人に仕え、人に自分のものを分けてあげる愛の心は、真の家庭から始まります。

 

 家庭が大切なのは、もう一つ理由があります。家庭は世界に拡大するからです。真の家庭は、真の社会、真の国家、真の世界の始まりであり、平和世界、神の国の出発点です

 父母は、息子・娘のために骨が溶けてなくなるほど働きます。しかし、単純に自分の子供にばかり食べさせようと働くのではありません。あふれるほど愛を受けた人は、人のために、神様のために働くことができます。

 

 家庭は、あふれるほど愛を与え、また与える所です。家庭は、家族を包む囲いであって、愛を閉じ込める所ではありません。かえって家庭の愛は、外にあふれ出て、絶えず流れていかなければなりません。いくら愛があふれ出ても、家庭の愛は(かわ)くことがありません。神様から受けたものだからです。神様から与えられた愛は、いくら掘り出しても底が見えない愛、いや掘れば掘るほどもっと澄んだ泉があふれ出てくる、そのような愛です。その愛を受けて育った人は、誰でも真の人生を生きることができるのです。

 

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